ベトナム商工省(MOIT)の化学品局は、2026年1月1日に施行された新「化学品法」に基づき、デジタルプラットフォーム上の管理を強化するため、企業に対して「国家化学物質データベース」に登録されている企業情報および物質情報の確認・検証(登録内容の適正化)を求めています。この検証手続きの最終締め切りは7月30日に設定されています。
新法の下では、このデータベースの登録情報が企業のコンプライアンスを証明する重要な「パスポート」となるため、対象となる企業は速やかな対応が必要です。
新システムにおけるデータベースの重要性
ベトナムの新化学品法では、MOIT化学品局が「国家化学物質データベース」を通じて化学品情報の管理、輸入申告、登録、および法執行の検査を一元的に行っています。データベース内の登録・申告情報は、その物質が「既存化学物質」か「新規化学物質」かを判定する基準とも連動しており、今後の適合性判断に直接影響を及ぼします。
検証を怠った場合、または情報が不正確な場合のリスク
期限までに確認を行わない、あるいはデータに不備がある場合、企業には以下の大きなビジネスリスクが生じます。
- 通関手続きの遅延・差し止め: 関税コード第28章および第29章に該当する輸入化学品は通関前に「国家シングルウィンドウ」を通じて申告する必要がありますが、このシステムはすでに化学品データベースと連携しています。登録情報に不一致があると、税関での審査長期化や書類修正のコストが発生します。
- 新規化学物質登録の強制: 正確に検証されていない既存物質が、システム上で「新規化学物質」と誤判定された場合、追加の膨大かつ時間のかかる登録評価義務(新規化学物質登録)を突如として課される恐れがあります。
- 法的ペナルティの対象: 公式通知では、確認・修正した情報の正確性と完全性について、企業側がすべての法的責任を負うことが明記されています。
推奨される企業の対応
ベトナム市場へ化学物質を輸出、あるいは現地で事業を展開している企業は、以下の対応を最優先で進めることが推奨されます。
- 即時のログインと確認: 担当部署・担当者を割り当て、速やかにベトナムの化学品専用データベース(https://chemicaldata.gov.vn/cms.nc)にログインし、登録情報を確認する。
- 社内データとの照合: 登録されている物質名、CAS番号、企業の法的資格文書、連絡先情報が実際の取引状況と完全に一致しているかを点検する。
まとめ
ベトナム政府が国家化学物質データベースの検証期限を7月30日に設定したことは、デジタルプラットフォームを活用して化学品のサプライチェーン全体の監視を厳格化するという強いシグナルです。
不正確な情報はそのまま通関ストップや新規物質登録の義務化といった、実務上の重大な不利益につながります。ベトナム向けに化学品や原材料を輸出している日本企業は、現地の輸入業者やフォワーダー、あるいは法規制の専門アドバイザーと密に連携し、7月30日の期限までに確実なデータ検証を完了させる必要があります。
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