PCP(ペンタクロロフェノール)とは


物質名:ペンタクロロフェノール、(別名:PCP、五塩化石炭酸)

CAS 番号:87-86-5

分子式:C6Cl5OH

1
ペンタクロロフェノール(以下、「PCP」と略)は、過去に木材保護材、植物成長調節剤、除草剤に使用されていました。
また、PCPは、発がん性や強い魚毒性などが疑われています。 

規制の経緯


残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)

POPs(Persistent Organic Pollutants 残留性有機汚染物質)
① 毒性があり
② 分解されにくく
③ 生物中に蓄積され
④ 長距離を移動する物質
これらの特徴から、1ヵ国に限定されない国際的な汚染防止の取り組みが必要であった。


[2015年5月]

POPs条約第7回締結国会議(COP7)にて、
・ポリ塩化ナフタレン(PCN、塩素数が2~8)
・ヘキサクロロブタジエン(HCBD)
・ペンタクロロフェノール(PCP)とその塩及びエステル類
これらの物質について、製造・使用等の原則禁止を決定。

[2016年4月]

日本では以下の物質を、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」の第一種特定化学物質に追加した。
・ポリ塩化ナフタレン(PCN、塩素数が2)
・ペンタクロロフェノール(PCP)とその塩及びエステル類
※ポリ塩化ナフタレン(塩素数が3以上)は1979年に、ヘキサクロロブタジエン(HCBD)は2005年に既に化審法第一種に指定済み。

 

中国の規制動向


[2022年12月30日]

中国第13期全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」附属書の改正案を批准することを発表した。

[2023年3月8日]

中国がPOPs条約批准書を国連事務総長に寄託した。

[2023年6月6日]

改正案が中国で発効された。
これにより、以下の5種類の物質の製造・使用・輸出入が原則禁止とされた。
・ヘキサクロロブタジエン(HCBD)
・ペンタクロロフェノール(PCP)とその塩及びエステル類
・ポリ塩化ナフタレン(PCNs)
・デカブロモジフェニルエーテル(DecaBDE)
・短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)

 

PCP分析価格表

物質名 納期 分析価格
PCP(ペンタクロロフェノール) 8-12営業日 22,900円~
PCP(ペンタクロロフェノール) 【特急・超特急】 5-9営業日 51,800円~
詳しくはお問合せください。

 上記、分析料金は税別となります。

 

【注目記事一覧】
REACH規則 第31次SVHC候補物質について
欧州連合の食品接触材料・製品規制の動的分析